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肥満が肥満を呼んでしまう話

秋から冬にかけて運動不足になったり、ついつい美味しい物を食べ過ぎてしまう方も多いかもしれません。

肥満は成人病や体中の炎症や不調の原因だと広く知られています。

今回は、摂取カロリー&消費カロリーだけじゃない

肥満のメカニズムについて

 

※既往症がある方などは専門医の指示に従ってください。

まずは『インスリン抵抗性』について

インスリンは、我々が食事を摂取した際に上がってきた血液中の糖『血糖値』を下げるために血液中の糖を体中の細胞に振り分ける働きがあります。(筋肉や脂肪など)

 

このインスリンは糖を慢性的に大量に摂取し続けていると糖質に反応しにくくなり【効きが悪く】なります。これをインスリン抵抗性と呼びます。

 

そしてインスリン抵抗性になってしまうと、食後にだるけや強烈な眠気、お腹が空いていないのに何か食べたい欲求が出てきます。(→効きが悪いのでインスリンを過剰に分泌し過ぎて血糖値が下がり過ぎている血糖値スパイクを起こしている状態)

 

すると本来ならお腹が空かない食後2~3時間後に再びお腹が空いて何かを食べてしまい、カロリー過多になり脂肪が付いてしまいます。

 

肥満が肥満を呼んでしまうのです。

次に『レプチン抵抗性』について

レプチンは満腹中枢を刺激するホルモンで「もうお腹いっぱいだ」と感じさせるためのホルモンです。

肥満の方のレプチンは、普通の人よりも効きが悪くなっているそうです。

分泌量は過剰にあるのですが効きが悪くなっているのです。

 

やはり肥満が肥満を呼んでしまっているのです。

※レプチンには炎症する作用もあるので過剰分泌も体には良くないようです。免疫機能を調節する働きもあるそうなのでレプチンの機能低下は風邪や感染症に掛かりやすくなってしまうとも言えます。

 

ではどうしたら?

まず第一段階の取り組みに

糖質を数日間控える(2~3日)

次に

ショートファスティング(間欠的な断食)をする

一日に食べない時間帯、空腹時間帯を設ける

例 一日に6時間~8時間以内に一日の食事を済ませて、それ以外の時間は何も食べない(毎日行わなくても一日おきとかでもOK)

 

そうする事でインスリン抵抗性もレプチン抵抗性などのホルモン改善や慢性炎症の改善が見られたそうです。

ちまたで流行っている月曜断食とかもこの理屈に当てはまるのかもしれません。

これらを2~3週間した後にドカ食いすることなくバランスの取れた食事を続けます。

 

ショートファスティングするとお腹がグウグウ鳴りますが、それはMMCmigrating motor complexといって腸が動いて下へ下へと押し流している時の音です。そうすると食事の残りやバクテリアを下へ押し流してくれる(余計な菌の増殖やガスの増殖を抑えてくれる)腸内自己洗浄とも言えます。

最後に

昔から 腹八分目に医者要らず とは言いましたが、まさにですね。

美味しい物もほどほどにしながら、食をずっと楽しんでいきたいものです。